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「今日はこの辺にしといたるわ」
2016.07/02 (Sat)
選挙期間中、ってホントに日記を書きにくい。だから、これは却って距離を置いて見た方が、と全く関係のないことを書く、となると、
「時勢にそぐわないことを。また太平楽、言ってるよ、能天気が」
、なんて思われる。いや、思われてもいいんだけど。でも、青山氏や桜井氏のこと、今私如きが書いても・・・ねえ。
御存じ、吉本新喜劇で池乃めだか師匠が発する決め台詞。
ぼこぼこにされといて、おもむろに立ち上がり、
「今日はこの辺にしといたるわ」。
お約束でみんなずっこける。
新喜劇だから笑えるんだけど、現実、ぼこぼこにされといて「この辺にしといてやろう」はあり得ません、当然。
「助さんや、格さんや。そんなに怒らないで、まあ待ちなさい。もう少し様子を見よう」
と言っているうちに正しいものが酷い目にあわされる。
で、女の子までが酷い目に遭わされかけた時に、御隠居様、やっと立ち上がって、二人の家来に大暴れさせ、
「ええい!静まれい。この紋所が目に入らぬか!」
これも現実ではあり得ない。そんなことわかっている。
やっつけられて「この辺にしといたるわ」なんて言ったら、もう立ち直れないくらいに徹底的に潰されます。
「もうしばらく様子を見よう」なんて言ってたら、偽装漁民は上陸するはミサイルはとんでくるは、で。
だから
「厳しい姿勢で臨む」とか「毅然とした態度で云々」
なんて言ったって、
「結局は、何もしないということじゃないか!」
と国民は却って怒り、
「相手が挑発してきたからと言って、乗ってしまっては相手の思うつぼだ」
と言えば、国民はもっと怒って
「短気を起こすな、暴発はいけない、大人の分別をと言って、それじゃ何か対案はあるのか!」
下手すると暴動になるかも・・・。
御もっとも。
実際、新聞を見ると(どこの新聞か、は書きませんが)「冷静に対処しなければ」、とか「挑発にのるな」とか書いていて、国民の思う通り対案の示された例はない。あっても「我が国には世界に誇れる九条が・・・・」、程度です。
でも、ならば、たった一度の戦闘で、戦争は片が付くのか。それは、ない。
「相手が挑発してきたんだ、相手が悪いんだ」と言ったって、人命、器物に損害が出れば、交通事故と同じく責任割合が10体0、なんてことは、まず、ない。それどころかありもしないことを捏造して世界中に言い触らす。勝っても負けても、です。戦闘は終わったって戦争は続いている。講和条約を結んだって、執拗に水面下で続けられる。もう、そこらじゅうトロイの木馬だらけ。
平常無敵流兵法や無外流などは「完全なる勝ち」を「完勝(まるがち)」として、その実現を目指したと言われます。具体的に型として残されているその究極の形は、向かい合い、刀を提げて一合もしないものだった、とか。
周りで見ていれば、それは愚の如く鈍の如く、ただ突っ立っているだけに見えたでしょう。「張り詰めた空気が~」、なんて風では「まるがち」なんて起こり得ない。そんなのでは次の瞬間には斬り合っている。
どうしたら「まるがち」ができるんだろう。どうしたら平和な世の中を作れるんだろう。それは決して紙に書いた条文なんかじゃない。
そんなことをつらつら思っていたら、こんな文章が。
今日の「余命~」ブログに投稿されていたコメントです。例によって一部だけ(と言っても長いですよ)転載します。
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「鷲鳥は群れず」さんの投稿
(略)
短気、暴発の戒めは、~~日本の正義、大義を明確にするためです。
短気、暴発に変えて、「あれなら殲滅されても仕方が無い」と主要国が認めるシナリオ・謀略を張る事が大事だと申し上げています。
そして今、安倍政権はここの準備が出来ていると私は信じているので、我々が絶対に避けるべきは、安倍さんのシナリオの邪魔をしない事です。
何をして良いか分からないなら、安倍さん、余命さんを信じて、「今は、武闘行為は何もしない事」を実行するのが最善です。
先日の川崎デモでは、カウンターのチンピラレベル、酷さが全国に放送されました、報道がデモ側を悪者扱いしても、映像はカウンターが明らかに悪者でした。
デモ側が紳士的に非暴力と正義を装ったのが良かったのだと思います。
孫子や欧米では、諜報や謀略は高い評価を受けますが、一般的に日本人は諜報、謀略を軽視、蔑視する傾向があります。
(しかし)外には何もしなくても、内で、首相になったつもりで「日本を取り戻す」ためのシナリオ・謀略について色々考えるのが良いと思います。
(略)
1970年代カーター政権時に在半島米軍撤退を本気でやり始めたのに、一番反対したのが日本(福田政権?)です。日本が半島と揉めていると、米軍は「おい日本、お前があれだけ反対したから俺たちは未だに半島にいる、それなのに、お前は兵隊も出さずに、俺たちの前線の後ろで、半島国と内輪もめとはどういう了見だ、ふざけるな」と怒るのは当然だと思います。要は、日本が賎族ごときを上手く抑える能力が無いなら、兵隊を出さない分、多少の事は目をつぶれ。が米軍の本音です。
政府高官レベルだと、彼らは半島が嘘つきだと知っているのですが、(だから本心は)「撤退までは騒がないでくれ。」です。
以上、何をやるかの対案の一例として如何でしょうか?
次に、一番大事な「上手くやる」、「米英の了解」についても補足させて頂きますが、
国益、安全保障の外交問題、国際問題では、世界で一番強い人達を味方に付けなければ、成功は見込めません。
国家、民族問題に対する米英の日本への要求は、昔から一貫して「“民主的ないし、国際協調”の視点で、上手くやってくれ」です。
アングロサクソンは帝国主義の権化ですが、ならばこそ、彼らの市民統治の方法(羊の皮)である“米英民主主義システム”を頑として守らざる得ない。“米英民主主義システム”の定義は、“市民大衆が、「我々自身の考え、意思によって、政治が行われている」と市民に錯覚させ満足させる情報操作システム”です。
よって、米英市民が嫌悪を抱く様な行為を許容する事は、自身の統治を傷つけることになるので看過できないのです。
(略)
国際金融資本とその一派は世界の主要メディアを押さえており、満州事変、南京事件の時、日本を世界レベルで一方的な悪物にした様に、いつでも悪者を捏造できる実力があります。よって彼らを敵に回したら、日本を取り戻すどころではなくなります。
満州事変の時も、老獪でクールな英国バルモア卿は日本に対して、「満州の日本権益を実質的に尊重する、そのかわり表面上は上手くやってくれ」でした。そして、「上手い案」まで用意してくれ、上手い案とはいえ一番難関の米国を説得する役回りまで引き受けてくれました。
松岡洋介は天皇陛下の内命を受けて、国際合意、連盟残留を苦心していたのでバルモア卿の案に飛びついたのですが、
当時の内田外相が独断で却下してしまった。「弱腰と国民に叩かれる、国民が納得しない」が、却下理由だったそうです。
(以下略)
http://yh649490005.xsrv.jp/public_html/
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「まるがち」は高度な境地で、一方だけでは成立しません。そうなると日本の国内ならぬ世界が相手、ではただの絵空事。
それで、この投稿者は、
・「あれなら殲滅されても仕方が無い」と主要国が認めるシナリオ・謀略を張る事
(絶対に避けるべきは、安倍さんのシナリオの邪魔をしない事)
・上手く抑える能力が無いなら、兵隊を出さない分、多少の事は目をつぶれ。が米軍の本音
・国益、安全保障の外交問題、国際問題では、世界で一番強い人達を味方に付けなければ、成功は見込めない。
・“米英民主主義システム”の定義は、“市民大衆が、「我々自身の考え、意思によって、政治が行われている」と市民に錯覚させ満足させる情報操作システム”
・「弱腰と国民に叩かれる、国民が納得しない」から、内田外相が国際連盟を独断で却下してしまった。(天皇陛下の内命を独断で否定したことになる)
等々を挙げられていました。
強固な後ろ盾。主要国の支援。市民に錯覚させ、満足させること。
最後の件は「安保法案=戦争法案」、というとんでもないプロパガンダが現実に行われていることが実例として挙げられるでしょう。説明することや話し合うこと、(考えること)ではなく、繰り返し立候補者の名前の如く、連呼する。それでトランス状態に入る。
「一緒に考えましょう!」という青山氏とは反対のやり方です。
これらを鵜呑みにしようというのではなく、これらの「理」を見詰めて、我々の採るべき行動を、ということです。
短気、暴発、ではなく。
勿論、「もう少し様子を見よう」、でもなく。
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