繋ぎたる船に棹差す心地して
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続きみたいなもんです。
2015.10/10 (Sat)
先日来書いている日記の続きみたいなものです。もう二ヶ月ほども前になりますか、「そこまで言って委員会」で、百地章教授が
「一点突破をするしかない。それは緊急法の設置だ」
といったようなことを話されているのを聞いて、
「同じ仕組みしかないんだな、何かを変えるという時は」
、と思いました。
改革というのは焦点を絞らなければうまくいきません。
あれもこれもと手を出せば、力が分散されてしまってなかなか効力を発揮できない。
当然、、周辺から文句が出ます。
「何だ、えらそうなこと言って。何一つできてないじゃないか」
そんな雑音を聞き流して取り組むうち、一箇所でも効果が出てきたとします。
そうなると周辺は文句を言わなくなるか。そんなことないですよね。
効果が出てきたことを褒めないまでも、せめて認めるくらいしてくれりゃいいのに
「お前だっていくら注意したって、聞こえないふりをしていただろう。仕返しに無視ぐらいされて当然だ」
と言わんがばかりの態度。
それでも、敵対勢力なんだからしょうがない、と思えば辛抱もできる。
腹が立つのは
「自分たちが本流であって、本当ならその改革は自分たちがやる筈のものだったんだ、それをパクりやがって」
みたいな態度の仲間顔の人々。あ、脱線しました。
GHQによって廃止されてしまった紀元節を、「建国記念日」という名前で改めて祝日としようとしました。
その際、国会では野党議員が猛反対し、あろうことか史学会も皇族を後ろ盾にそれに反対をした。
田中卓博士が「建国記念日」に「の」を入れて、「建国記念の日」とすることで 「日付の特定に意味はないのだ」という正論を吐いて、とにかくは紀元節復活の道を拓いたことは、この「一点突破」の実例です。
神武天皇の実在を「実証する遺物がない」として、否定する史学会の考えを、「実証」ではなく「論証」することによって沈黙させた。これもまた一点突破。
「考え方」のない、「感じ」を「考え」だ、と思い込んでいる人々を納得させるには、何となく「感じ」を変えていく(アハ!体験の徐々に絵が変わっていく、みたいな?)か、そうでなければ「『考え方』を一点から教える」、しかないのかもしれません。
「物事はゲームのように頻繁にリセットすることはできない」
、と得心しながらも
「憲法を改正することが先だ」
、だとか
「憲法を守れ!」
と騒ぎ立てるのは、実は何でも
「うまくいかなければリセットするしかない」
と、考えることを初めから諦めているからなのではないかと思います。
こんなことを書きながら、以前、知人に「見る目を養う方法」について話したことを思い出しました。
「結局一点からやるしかない、一点を見詰めることからしかできることはない。何故なら見詰める目、取り組む力自体が、初めはないのだから」。
一点を見詰める意志、取り組もうとする意志。
それで以て力を集中して考えること、考え続けること、によって能力はついていきます。
決してデモの「コール」とやらでは「能くする力」はつかないんじゃないでしょうか。
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old comberさん
ありがとうございます。
>日本批判に凝り固まって身動きができなくなってしまっているお困りの国と、やっと自由闊達な物の考えができるようになった我が国~
なるほど。「考えが言える」、ではなく「考えができる」ですね。やっと「一点突破」という人が出てきたようです。
築き上げてきたもの、というのは、その都度必死で取り組んだ結果なのですから、そう簡単に打ち破られるはずがない。
それなのに足を止めて考えることもなく、「作るのは大変だけど壊すのは簡単」という一般常識で大方は一まとめにしてしまいます。
が、そういうわけでそう簡単に壊せる(打ち破られる)ようなものではない。また、打ち破ったとしても残った残骸の後始末をするのはさらに大変です。
加えて後始末を「しながら」新しいものを作る、といったことの大変さ、なんてことになれば眩暈がしそうなことなんじゃないか、なんて思います。
他国(特に社会主義国や拝金主義の国)の人々は「営々として築き上げたもの」に対する尊敬、感謝の念が日本ほどにはありませんから、「日本人の感覚」の芽生えもない国会前の「ええじゃないか」もどきの若者を見れば、「愚か」の一言しか浮かばないでしょうね。
また妙な方向にいってしまいました。 - Comment by: 三っ太刀
| 2015- 10-10 |